あなたのスマホにある「時間泥棒」を今すぐ見直そう― スマホを「道具」に戻す習慣
ピョートル・フェリクス・グジバチ
2025/06/11
スマホに潜む「時間泥棒アプリ」を見直し、道具として本来の使い方を取り戻す習慣を提案します。
あなたのスマホには、時間泥棒が潜んでいる
通勤中、休憩中、寝る前—。
「なんとなく開くアプリ」はないだろうか?
✔️ SNSの無限スクロール
✔️ つい開いてしまうニュースアプリ
✔️ 毎日自動的に開くゲームや動画アプリ
それはあなたが選んだ行動のようで、実は「仕組まれた時間消費」である可能性が高い。
2023年のDataReportalの世界調査によれば、スマホのスクリーンタイムは世界平均で1日5時間を超えており、日本も例外ではない。
私たちは、知らない間に“時間泥棒”に日常を奪われている。
時間泥棒アプリランキング(代表例)
✔️ SNS(Instagram、X(旧Twitter)、Facebook)
✔️ 動画プラットフォーム(YouTube、TikTok)
✔️ モバイルゲーム
✔️ ニュースアプリ(終わりのない記事リスト)
これらは、「もっと見たくなるように設計されているアプリ」だ。
Tristan Harris氏(Center for Humane Technology)によれば、SNSや動画アプリはユーザーの滞在時間を最大化するよう、アルゴリズムが設計されており、「自分の意思でやっているつもりでも、実は誘導されている」と警鐘を鳴らしている。
また、Pew Research Centerの調査でも、約70%のスマホユーザーが「使用時間を減らしたい」と思っている一方で、実際に減らせている人は少数であることが報告されている。
スマホのホーム画面を診断してみる
ホーム画面のトップに「すぐに開いてしまうアプリ」が並んでいないだろうか?
✔️ SNS
✔️ 動画
✔️ ゲーム
これらが手の届く場所にあればあるほど、無意識の起動回数は増える。
行動経済学のナッジ理論でも、「目立つ配置」や「手に取りやすさ」が、私たちの行動選択を無意識に左右することが証明されている。
スマホの並び順も、あなたの時間の使い方を決めている。
今日からできる:スマホの時間泥棒を排除する習慣
✔️ 時間泥棒アプリをホーム画面から消す
すぐに開いてしまうアプリは、フォルダーの奥にしまうか、一時的にアンインストールする。
✔️ スクリーンタイムで使用時間を確認する
週ごとのレポートを見れば、自分がどのアプリに時間を奪われているかが一目でわかる。
✔️ アクセス制限を設定する
iPhoneやAndroidの「使用時間制限」を活用し、自動ロックを設定する。
✔️ 通知を極限まで減らす
通知が来なければ、無意識の起動回数は自然と減る。
✔️ 代替アプリを設置する
読書アプリや学習アプリをホーム画面の目立つ場所に置き、「手が伸びたときの代わりの選択肢」を用意する。
✔️ スマホのグレースケールモードを試す
心理学の実験によれば、スマホのカラフルなアイコンが注意を引きやすく、グレースケールに変更することで衝動的な使用を抑えられることが確認されている。
まとめ:スマホは整理すれば「道具」に戻る
スマホは悪ではない。
✔️ 整理すれば、スマホはあなたの時間を奪わない。
✔️ 見え方を変えれば、使い方も変わる。
あなたのスマホは、あなたの味方になっているだろうか?
それとも、静かにあなたの時間を奪っているだろうか?
ぜひ、あなたが実践しているスマホ整理術を教えてください。
出典
DataReportal (2023). Digital 2023: Global Overview Report
Pew Research Center (2019). Most Americans say they try to limit smartphone use but many don’t successfully do so
Center for Humane Technology. Tristan Harris - Time Well Spent
Behavioural Insights Team. Nudge Theory Overview